学部長からのメッセージ

立教大学社会学部長
松本 康

本学社会学部は、文学部から社会学科が独立する形で1958年に設置されました。その後、1964年に産業関係学科、1967年には観光学科が設置され、1998年に観光学部が開設されるまで20年以上にわたり、この3学科による体制が続いてきました。2006年には、産業関係学科が経済学部経営学科と統合して新たに経営学部を開設することになり、代わって2002年には現代文化学科、2006年にはメディア社会学科が誕生して、現在の社会学部の姿になりました。

本学社会学部の特徴は、その名のとおり「社会学」を中心に据えた学部になっているということです。社会学の扱う範囲はとてもひろく、人と人との関係から、集団・組織、コミュニティ、国民国家、そして世界システムまでじつにさまざまです。社会学部は、<社会><文化><メディア>という3つのキーワードを掲げた3つの特色のある学科から構成されています。現代文化学科は、文化、環境、都市、消費など現代社会にとってとくに重要な問題群を取り上げている点に特色があります。メディア社会学科は、近年著しい発展を遂げつつある多種多様なメディアを切り口として社会の問題を分析・発信していくことを特色としています。そして社会学科では、社会学の理論をベースにして広く社会の諸現象にアプローチできる点に特色があります。

3つの学科が扱うテーマは、きれいに分けられるものではなく、少し掘り下げていくと相互に複雑に絡み合っていることがわかります。そこで、2012年のカリキュラム改革では、学科の壁を低くして、現代社会の複雑な問題群をどこまでもたどっていけるような仕組みをつくりました。導入期の科目である社会学原論、社会調査法、基礎ゼミは、3学科が混じりあうクラス編成とし、形成期の中核をなす基本的な科目群は学部共通科目として位置づけました。社会学部に学ぶ学生は、それぞれ所属する学科の専門科目を履修しながら、同時に、社会に関する基本的なアプローチの仕方について学び、さまざまな切り口やテーマがあることを知って、視野を広げることができます。完成期の軸となる3年次の専門演習2と卒業論文演習(あるいは卒業研究)でも、学科の壁を少し低くして、各自の関心に沿った学びが可能になるようにしています。

2016年度からは、社会学部でさらに新しい試みが始まります。現代社会の大きな潮流としてグローバル化が挙げられます。グローバル化とは、社会の複雑な関係が国境を越えて地球規模で広がっていくことを指します。ここから派生する問題群は、<社会><文化><メディア>のすべてに関係しています。また、世界中の国々、都市・地域がグローバル化という同じ問題に直面しており、社会学の研究そのものもグローバル化する傾向にあります。そこで、社会学部では、従来からある英語科目を中心に、グローバル化という観点から3学科の授業を組み合わせて履修できる「国際社会コース」を設置することとしました。社会学部は、グローバルな視点から日本と海外の社会と文化を理解し、地球市民として活躍できる人材を育成することをめざし、新しいコースはそのフロンティアを切り開くことが期待されています。

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