教員インタビュー

メディア社会学科、
是永 論 教授に聞く、15の質問

Q.1 今までの経歴を教えてください。

東京大学の社会心理学科に入り、大学院に進学、その後、札幌学院大学で教えました。1999 年の秋に立教大学に来ました。

Q.2 どんな学生でしたか?

漫画や鉄道が好きで、姉がいた影響から「耳をすませば」などの少女漫画をよく読んでいました。当時から「オタク」という言葉がありましたが、そんな学生でした。また、学生時代から今までアイスホッケーを続けています。

Q.3 専門の研究領域について教えてください。

エスノメソドロジーを専門としています。「なぜ広告は広告というメッセージや特徴を持って認識されるのか」など、人々が社会的な行動・行為について理解する仕組みについて研究しています。

Q.4 担当している授業の内容について教えてください。

「エスノメソドロジー」ではトーク番組やニュースレポート、広告など様々なメディアのジャンルを設定した上で、そういったメディアの伝達形式が人々にどのように理解されているか、会話分析などの視点から明らかにする授業を行っています。

Q.5 担当しているゼミの内容について教えてください。

文献を読むグループと言説調査をするグループに分かれて発表し、ディスカッションを行います。今年、文献グループでは「携帯電話が人々のコミュニケーションをどのように変えたのか」という学者のエッセイの精読を行いました。調査グループでは、言説分析をしていく中で、報道の内容や動向がどのような特徴を持って社会に影響をもたらしているのか考えていきます。

Q.6 ゼミを通して特に学生に伝えたいことは何ですか?

「有効なコミュニケーションとは何か」について考えてほしいと思います。皆が忙しく使える時間が限られている中で、「いかに効率よく短時間で多くの人に自分のアイデアや調べた内容を理解してもらえるか」といった目的意識を持ってほしいですね。

Q.7 指導する上でモットーにしていることは何ですか?

「Think positively」です。ゼミの内容や論文の指導に関して、学生の持つ可能性や着眼点の良さを引き出せるように、なるべく積極的に前向きに考えたいと思っています。

Q.8 学生には卒業後にどのような人に育ってほしいですか?

見慣れている事柄に関して、好奇心を持つことや違う考え方をしてみることが大事ですね。社会に出ると、朝出社して夜帰るまでがルーチンになってしまい変わらない毎日が続く中で、疑問を感じなくなります。「これはどうなのかな?」と違う角度から見るということをし続けてほしいと思います。

Q.9 社会学の魅力は何ですか?

身近なところや見慣れたところからアイデアを得られる点は社会学ならではの魅力だと思いますね。社会学というのは抽象的な理論を先に与えられて考えるのではなく、身近にあるものを手がかりに新しいことを考えていく学問なので、それを面白いと感じられるかどうかが社会学を面白いと思えるかどうかにつながってくると思います。

Q.10 どのような学生が社会学部により合っていると思いますか?

みんなが当たり前にやっていることに対して「何かが違う」という視点を持てることが大事ですね。私は昔コミュニケーションが苦手でしたが、かえってコミュニケーションを気軽に考えることに対して「何かが違う」と感じるきっかけを持てました。苦手なことやコンプレックスも活かされる学問ではないかと思います。

Q.11 大学生活を送る上で最も大事なことは何だと思いますか?

4 年間を使って何かひとつのことを考えることで見えてくるものがあると思います。時間の流れを大きくとらえてほしいです。

Q.12 立教大学のキャンパスの好きなところを教えてください。

図書館です。私が研究している分野は新しいものですが、電子版の論文など蔵書が充実し、職員の方も含めて非常に質が高い図書館だと思いますね。

Q.13 学生におすすめしたい本を教えてください。

『予言がはずれるとき』(L.フェスティンガー 著)です。自分が望んでいたこととは違う現実が起きた時、そのギャップを合理的に理解しようとする現象を心理学的には「認知的不協和」といいます。そういった現象が社会の観察により丹念に調べられているという意味で、社会学の特徴や魅力がわかる本だと思います。

Q.14 “学ぶ”ことの意味は何だと思いますか?

アイデアを出すために時間を使うということに尽きます。アイデアは本だけではなく、普段から好奇心を持ったり、物事を丹念に見ることで生まれ、身近な現象からも学ぶことができます。

Q.15 最後に高校生へのメッセージをお願いします。

「社会に対してどういう意見を持っているのか」という質問に対し、中学生も発想を言葉にできる時代だと思います。今の若い人は情報をうまく探す能力があるし、身近にテクノロジーもたくさんあるので、それをうまく利用してほしいですね。

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