野呂ゼミ

担当者:野呂 芳明 教授
都市空間とまちづくりの社会学

「大学生」という立場だとあまり実感しないのですが、私たちが現代社会のなかで生まれ育ち暮らすということは、実にさまざまな社会的ネットワークやサポートの網の内部に自らを置き続けるということです。家族・親族や近隣地域はもちろん、公私立の学校や各種公共施設、企業、交通体系、そして国家や世界社会に至るまでの複雑なシステムが私たち1人1人の平凡な日常生活を可能にし支えています。
このことは、皆さんがいわゆる「社会人」になり、結婚し家族を形成し家を買って仕事をし納税する…等々の場面で社会の側と多様な接点をもつにつれて、ある種のリアリティをもって感じられることでしょう。

このゼミでは、こうした「社会」のなかで生きるということの意味、「社会」はどのようなものとして私たちの前に立ち現れ、私たちはそれにどう対応しつつ暮らしているかの理解、要するに「社会」と「私」の接点の部分について深く学ぶことを目標とします。

そのとき、このゼミでの主たる舞台は、現代都市社会です。担当教員(野呂)が東京生まれ東京育ちというのが大きな理由なのですが、それを別にしても立教大学が池袋という副都心地区に立地しているメリットを生かさない手はないでしょう。現代都市の空間はとても魅力的であると同時に、常にダイナミックに動いており、それゆえ現代的な諸問題が最も発現する場でもあります。それらの問題や課題に日々対処している「社会」をできるだけ具体的な次元で見ていくところに、大きな知的刺激や面白さがあると思います。

そこで、ゼミでは、都市の空間や建物(家屋/オフィスビルなど)の中でさまざまに展開している地域社会の実情、人びとの社会生活をサポートしている自治体政策の現状と課題、町内会をはじめとする地域団体や各種ボランティア・NPOの活動などを、「一つの全体」として相互関連的に検討し、分析していきます。そのために、大学構内での講義だけでなく、積極的に外に出て街探索やフィールドワーク、インタビューを実施し、そうした実践の中で現代都市の有り様を考察していきたいと思います。これらの経験は、3年のゼミ論文報告書執筆という形で成果にしていき、4年次に1人1人が取り組んでいく卒業論文のための研究に生かすことができれば、と願っています。

ゼミ生の声

ゼミ代表 渡部 裕之
ゼミは必ずしも教室で行うものではない―ゼミとは本来、生徒が好き勝手意見を出し合い、好き勝手行動し、好き勝手好きな分野について研究する場であると思う。大学の講義は基本的につまらない教授の話を一方的に聞く受動型のものが多く、ゼミもそう思われがちである。しかし、貴重な大学生活を出席のためだけに出ているだけではもったいない。どうせゼミに入るなら自分が少しでも興味ある分野をとことん掘り下げて研究するべきである。そのためには、教室ではなく実社会のフィールドの中で活動するのもいいのではないかと思う。

当ゼミのスタイルは自由だ。教授がまだまだ新任ということもあり、一からゼミを創り上げている段階である。なので、型にはまったゼミに入るのが嫌であり、特にやりたいことがないけれど何かに思いっきり打ち込んでみたいと考えているのならば当ゼミはぴったりかもしれない。 基本的なテーマとして「都市と地域社会」について勉強をしているが、生徒によってはスポーツ、教育、文化など全く違った分野の研究をしている人がいるのも当ゼミならではの特徴なのではと思う。ゼミの内容に沿った分野でなくとも各自で好きなことを見つけ、それについてとことん研究することが出来るのも魅力的だと思う。

3年ゼミは指定された教室ではなく教授室で行っており、お菓子やお茶を飲みながらみんなで意見を出し合いながら話を勧めるスタイルである。また、主な活動として実際に教室を出て現場に触れるために、大学~目白高級住宅街~大久保コリアンタウン~新宿歌舞伎町まで街歩きを行った。また、夏合宿では合宿という名の下で熱海を観光し、温泉でゆったり過ごした。 また、ゼミ一年を通じて代官山のフィールドワークを行い、昔と今の代官山におけるイメージの違いや、そこに住む人々や働く労働者達の本音の部分を調査し、その中で形成されているネットワークについてまとめた。

ゼミのあり方なんて無限に存在すると思う。どれが一番かは分からない。しかし、本人自らがゼミを創り上げて、好きなことを学ぶことはとても素晴らしい経験になると思う。もし少しでも当ゼミに興味があれば気軽に飛び込んで欲しい。

戻る

トップに
戻る