吉澤ゼミ

担当者:吉澤 夏子 教授
現代社会と〈私〉の関係を考える

ゼミは不思議だな、と思います。一年一年、学年によって、その雰囲気が違って独自のカラーができてくるからです。おとなしくてまじめ、はっちゃけていて楽しい、マニアックな方向に暴走する、抑揚もなく淡々と進む・・・などさまざまでけっして「同じ」ゼミにはなりません。それはある意味当然のことかもしれません。ゼミは一つの小さな社会であり、そこにどのような人々が集うかによって、その相貌をさまざまに変えるからです。

このゼミには、特に全体の共通テーマというものはありません。社会学理論や現代社会論、ジェンダー論の領域から広く文献を選び、それを共に読み、議論することによって、それぞれのゼミ生が、自分自身にとってもっとも切実な「問題」とは何かを発見し、その「問題」とどのように格闘したか、そこから何が明らかになったか、を最終的に卒論へと結晶させていきます。

自分自身にとってもっとも切実な「問題」は、私とは何か――私にとってなぜこれが「問題」なのか――を突き詰めて考えることによって、はじめて見えてくるものです。しかしそれは同時に、自分だけの問題だと思っていたものが、実は社会にいかに深く根づいたものであるかを知ることにも繋がっていきます。そしてそのためにこそ、たった一人で「考える」のでなく、ゼミという空間で他者とともに「考える」ことに意味があるのです。

ゼミ生の声

吉澤ゼミを紹介するにあたり、特徴を2点挙げることができます。

1つ目が、自主独立性を尊重していることです。ゼミとして具体的な統一テーマがない分、自ら問題を発見し、探求していく姿勢が求められます。それはゼミ生のテーマが個別化することを意味しますが、自分にはない問題意識や論点を持った学生の議論に触れる機会にもなります。まだ自分の具体的なテーマを発見できていない人にもこのゼミはヒントに富んだ良い環境になると思います。

2つ目が、理論を重視したゼミであり、文献を読んで文を書くという作業が中心になります。社会学はインタヴューやアンケートなどの社会調査を中心的に行うゼミもありますが、理論を構築して問題を提起し、議論することはどのテーマや手法であっても共通して大切なものではないでしょうか。

自ら問題関心を見つけ取り組むことは大学で学ぶ上での、最も基本的な姿勢になると思います。その意味で、本ゼミでの2年間は学ぶ姿勢を示してくれる場でもあります。
(S.A.)

卒業論文タイトル

論文
タイトル
消滅しゆく若者―消費社会が生み出す若者文化と大人文化―
低成長社会における若者のあり方―何が‘幸せ’か?―
現代社会を生き抜く―ハイパー・メリトクラシー化から考える「ポスト近代型能力」の身につけ方―
「楽しい社会」幻想
フリーター問題から若者の生き辛い現代社会を考える
アニメーションから見る現代社会における日常の欠乏
非正規雇用から見る現代の若者の生きづらさ
「素晴らしき世界」の感覚~生きづらさの彼方に~
よしながふみ論―現実的なフェミニズム―
日本のジェンダーの揺らぎ
ワークライフバランス―今の日本に求められるもの―
現代の就職活動の問題とこれから
標本の虫を無視すること―疑うこと、想像すること、矛盾を抱き続ける強さ―
社会起業家は日本を救えるのか―従来型非営利組織の課題からみる社会的起業家―
「私」という存在――自己と他者の孤独と共存―

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